マスクは競売
日本は、アメリカからの外国時の入国者を拒否する方向に動いているようですね
今の米国内での感染拡大を見ると、無理もないことだと思います
そんな差し迫った状況のなか、昨日のニュースを見ていて、愕然としました
今、感染者を手当てしているどの州のどの病院でも、足りないものは、医療従事者を感染から守るマスク、手袋、ガウンなどのPPE(Personal Protective Equipment)と総称される個人用保護具です
そんな状況なのに、信じられないことに、これらの製品は、現在米国では、文字通り「競売」にかけられているんです
築地の魚市場で、各州さらには災害時に活動する連邦政府のFEMA(Federal Emergency Management Agency)までが加わって、マグロ(=マスク)を競り合っている状況
一番高い値をつけた州が、マスクを獲得できる
こんなこと、日本で想像できるでしょうか?
どの州も、お互い医師や看護師たちを守るマスクやガウンが必要なことはわかっているので、なぜこんな無用な競争をしなければならないのか、と、苦境を訴える各知事の表情は悲痛です
この無用かつ非情な「競売」が発生しているのは、ひとえに今の政府が今の状況に必要な「国」としての適切かつ速やかな介入をしていないからです
新型コロナの治療に必要不可欠な、人工呼吸器も今のニューヨークでは大量に不足していますが、感染の少ない州には使われていない人工呼吸器が多数眠っているんです
政府がリーダーとなって動けば、必要な場所に必要な設備を届けるように手配することもできるのに、それも行われていません
ニューヨーク州のクオモ知事は
今、ニューヨークで起こっていることは、これから他の州に広がる
ここで起こっていることを各州の対策に役立てて欲しい
ピークを越えたら、人工呼吸器を必要な州に人材と共に回す
と連日訴えています
いったい誰が大統領なんでしょうか?
ホワイトハウスに、指導者面をしたフェイクの大統領が居座っていることで
救えるはずの多くの人命が失われ、どれだけのダメージをこの国に与えるのか
新型コロナがイタリアで拡大してから、毎日のようにイタリア在住の日本人のブログを見ていますが
今まで、政府の対策を批判する内容は、一度も目にしていません
ただでさえ、痛ましい現状を、それでもみんなで一緒にふんばって乗り越えよう
と思うことで、ある種の団結力が生まれると思います
国をまとめるリーダーたる人間の言動が、あまりにもリーダーの資質からかけ離れているから、無視せざるを得ない・・・
それが、今のような緊急事態にあると、どれほど苦痛なことか、改めて実感しています
(写真は地元紙The Oregonianから転載)
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