握手
父と一つ屋根の下に暮らしていた頃は、夜遅くまで聞きたくもない話を延々と聞かされたり、父の暴言や暴挙をやり過ごさなければならないのは、ほんとうに嫌でした
さらに嫌だったのは、翌朝
出勤前の身支度を済ませた父が、前夜、遅くまで父のくだ話につき合わされて、まだ寝ている私の部屋に来て、ベッドの横にやってくる
「おい、昨夜はすまなかったな」
そういって、布団の中の私に「和解の握手」を求めて、手を差し出してくる
初めての時は、仕方なく、握手した、不本意だったけど
でもね、何度もそんなことが続くと、そんな握手、したくもないですよ
だけど、しないと許してくれない
「そんなこと言うなよ」
「いつまでも根に持つんじゃない」
また私が悪いコトになる
私は、ムクムク湧き上がるこの怒りをどこへ持っていけばいいのか、わかりませんでした
仕方ないので、行き場のないその感情は、自分のなかにぐーっと押し込めるしかない
もひとつモヤモヤしたのは
飲み会で夜遅くなり、乗り継ぎ電車の最終便に間に合わないと、父から家に電話がかかってくる
私はもう眠っているのに、母が私を起こしに来て「パパが○○駅まで迎えに来てって言ってる」
私が自分の飲み会で、終電を逃したら、1時間寒空の下、駅で行列してタクシーを待つのに・・・
超モヤモヤした!