おばあちゃんへの仕打ち
私が子供だった1960年代から70年代は、まだ家庭内暴力、という言葉も考えもなかったと思う
さっきちょっとDVについてネットで調べてみたら
「子どもの見ている前で夫婦間で暴力を振るうこと(面前DV)は子どもへの心理的虐待にあたります」
と書いてあって、あぁ、そうだったのか・・・
父が私にしてきたことは、あれも、これも、心理的虐待だったのか・・・
だから、私は苦しくなってしまったんだ・・・
と、今頃になって、ようやく、初めて、はっきりと、認識できた、気がします
DV(ドメスティック・バイオレンス)と児童虐待 ―DVは子どもの心も壊すもの―| 内閣府男女共同参画局 (gender.go.jp)
この図に書いてあること、幾つも該当します
家族や親戚など、身内に対する父の異常で病的とも言える言動は、時としてあまりにも凄まじかったけれど、ほとんどは激しい言葉と強硬な態度による暴力でした
でも、ひとつだけ、どうしても忘れられない場面があります
前後のいきいつは覚えていませんが、何かの理由で、もうその頃は70代であったろう祖母の言動が父を激怒させ
年老いた母親の着物の胸ぐらを父がつかんで、罵りながら、ひきずるようにしたため、祖母の着物がはだけてしまい、下着をつけない祖母の恥部が露わになりました
私はもう大学生か社会人だったけど、そんな壮絶な場面を見せられて、精神的にすごいショックを受けました
父は、自分の母親が嫌いだったんだと思います
なのに、成り行き上、長男がいるにもかからわず、次男である自分が、同居して面倒を見なければならなくなった(話が長くなるので、細かいことは割愛)
そのことが、心の底でずーっと不満で、心の中で葛藤があったに違いありません
じゃなかったら、自分の母親にあんなひどい仕打ちはできない、と思う
母親に手を出したのは、一度だけかもしれないけど、日頃からものすごく意地悪でした
家族で夕飯のテーブルについて、鍋を囲んでいたある晩
椅子に腰かけた、背中が丸くなり小さくなった祖母には、ポータブルコンロの上に乗った鍋は、高すぎて手が届きにくい
私は「おばあちゃん、取ってあげようか」と声を掛けて、祖母の器に鍋の中身をよそおうとしました
途端に横に座った父から
「余計なことをするなっ!なんでも自分でできるんだから、自分でやらせろっ!」
という怒声が飛んできました
だから、私は多分、おばあちゃんによそってあげられなかった、と思います
祖母も確かに気性が激しく、扱いが難しい人で、同居するのは大変だったのかもしれない
でも、こんないじめのような態度しか取れないなら、兄弟姉妹がいるんだから、話し合えばいいのに、と思ったけど
そんなことにはなりませんでした