オレゴンから、Hi♪

アメリカ西海岸のオレゴン州から、還暦過ぎのあれこれをつぶやきます

野生動物と人

手乗りしてくれたクリちゃんの写真を、フェイスブックの野鳥愛好グループのページに載せました

180もの「いいね」をもらって、「ラッキーね!」とか「羨ましい!」とかコメントもたくさん頂いて、とってもうれしかったんですが

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 コメントの中に、ふたり

「野生動物に手から餌を与えては、いけない」

というお叱りの声があって

 

うーん、とちょっと考えてしまった

 

ふたりとも、野生動物のリハビリセンターで働いていたり、野鳥保護団体のコーディネーターだったり、要するに、野鳥の専門家ともいえる人たちなので、その意見は尊重すべきと思うんですが・・・

 

ふたりとも、野生動物(野鳥)が、人間から食べ物をもらうことに慣れることで、発生する可能性のある危険について、述べていて

 

悪意のある人から、害のある食べ物を与えられるかもしれない

人間の近くには、車や犬など、野鳥の命を奪いかねないものがたくさんある

 

鷲や鷹など、猛禽類のリハビリセンターで働いている方は、収容された野鳥を治療して、森林などの生息地へ放すまでの間、人間との接点を最小限にするために、スタッフがどれだけ細心の注意を払っているかを、詳しく説明しておられました

 

もう一人の野鳥保護団体のコーディネーターの方は、キャンプ場に食べ物をねだりにくるので有名な野鳥には餌をやってはいけない

国立公園や野生動物の保護区では、野生動物に食べ物を与えるのは違法だ、と書いておられました

 

おふたりがコメントされていることは、どこも間違っていません

野生動物の保護の立場から言って、100%正しいです

 

でも、私は、なんだか釈然としない気持ちが拭えません

 

私も、グランド・ティトン国立公園内で働いた時は、鹿やキツネ、シマリスなど、サイズの大小にかかわらず、出会った動物には食べ物は決して与えませんでした

熊やキツネが、人間から食べ物をもらうことに慣れてしまうと、必ずといっていいほど人間との間で問題が起こり、結果的に殺処分になるからです

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働いていたロッジによく現れたキツネ

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食べ物をもらうため人に近づくようになり、数年後に殺処分に

ハイキングの休憩中にプロテインバーを食べていた時、かわいい小鳥がチョンチョンとすぐ近くまで寄ってきて「私にもちょうだい!」って言ってる気がしたけど、心を鬼にして(笑)あげませんでした

 

「小鳥だから、熊みたいに、食べ物のために人を襲う、ってこともないから、ちょっとくらいあげてもいいかなぁ・・・」と思ったけど、「ごめんね~、あげられないのよ」と小鳥に謝りました

 

なので、国立公園とか野生動物の保護区で、餌を与えてはいけないこと

野生に戻すために治療し、リハビリしている野生動物は、人に慣れてはいけないので、できるだけ接触の機会を減らす必要があること

 

十分わかっているつもりです

 

だけどねぇ・・・

裏庭によく来ているこの小鳥たちに、ほんの数回、手から餌をあげることを厳しく禁じる

そこまで、私たち人間は、野生動物と距離を置かなくてはいけないのかな・・・

裏庭にやってくる小鳥とさえ、友達になれないなんて

なんだか、淋しすぎる気がします

 

 

 

クリちゃんがまた来たら、私はきっとまたヒマワリの種をあげると思います

野鳥愛好グループには、秘密にしておきます

 

追記

このブログをアップした後、クリちゃんが来ました

今日は、私の手からふた粒食べて、その後、私の左腕から肩、背中へチョンチョンと移動して、庭の茂みに飛び込んで行きました♪