オレゴン・シェイクスピア・フェスティバル
アッシュランドは、オレゴン・シェイクスピア・フェスティバルで有名な街です
今回アッシュランドへ出かけて行った目的は、実はこのお芝居を見るためでした
私は普段は、特別お芝居に興味があるわけではなく、観劇は日本でもアメリカでもめったに行きません
そんな私が、なぜ今、シェイクスピア・フェスティバルを見に、わざわざアッシュランドまで・・・?
その理由は、20年以上前、ハワイはオアフ島にある人気の観光地ハナウマベイでの出会いに遡ります
当時、私は、15年勤めた大手企業を退職し、ホノルルにある語学学校に通っていました できればなんとかそのままハワイに住み続けたかったので、英語の勉強とコネづくりのために、ハナウマベイでボランティアを始めたんです
鮮やかなブルーに州の魚フムフムヌクヌクアプアアのイラストがついた、ボランティア用のTシャツを着て、ハナウマベイの入り口に立って
「サンゴを踏まないでくださ~い」
「サンゴの上に乗らないでくださ~」
とつたない英語で観光客の皆さんに、注意喚起しておりました
そこでスタッフのジャック(だったと思う)という、初老だけど元気で親切な白人男性と知り合いました
ある時「ボーイフレンド(今のオット)が就職するのに、カリフォルニアかオレゴンが選べるんだけど」という話を彼にしたところ
「僕なら、オレゴンにするな」
「アッシュランドにシェイクスピア・フェスティバルがあるからね」
と嬉しそうにいうので・・・
「❓」「オレゴンでシェイクスピア??」と私のアタマには、クエスチョンマークが山ほど・・・
結局、シェイクスピアうんぬんは関係なく、オレゴンに住むことになりました
でも、アッシュランドは遠いし(車で5時間弱)シェイクスピアにも格別の興味もないし、で、ずーっと頭の隅にはあってもそのままに・・・
ところがガーデニングをやってるうちに、ひょんなことから福岡正信氏のことを知り、さらに彼から農業を学んだラリーを知り(FBだけで、会ったことはない)、ラリーが急死したことでアッシュランドを初めて訪れることになり
ひとりで出席した「ラリーを偲ぶ会」で、今回お家に泊めてくださったご家族に出会い
今年の1月、2度目にアッシュランドを訪れた時に、宿泊したB&Bのオーナーからシェイクスピア・フェスティバルの話を聞いて、昔の懐かしい記憶とともに興味が湧いて、その後、8月の公演のチケットを買った
・・・という次第です
今回、前から2列めの席から、有名な劇場の舞台を眺め、手が届きそうなほど近くで役者さんがお芝居するのを見ながら、感慨もひとしお
「ジャック、20年かかったけど、今晩ついに見に来たよ、シェイクスピア・フェスティバル!」
と彼に報告したい気持ちでした
もうどんな顔だったかよく思い出せないし、まだこの世にいるのかどうかもわからないけれど、きっとニコニコしながら喜んでいることと思います