Nikeデビューしてきました
昨日は、友達を訪ねるために、彼の職場である、かの有名なナイキ(Nike)の本社へ初めて行ってきました。
彼と私は、先週、急逝した友達と同じ職場で同じ時期に働いていました。
当時の職場は、社員数、全部でも12人くらい。
Nikeの本社で働く人数は、「7,000人くらかなぁ」・・・だって。
どえらい違いです。
しかし、敷地が広いこと広いこと・・・
7,000人もいるとは思えないほど、人口密度が低い。
Nikeの本社は、低い土手みたいな感じで植栽で囲まれているので、一般人は入っちゃいけないものと思い込んでいたんですが、誰でも入っていいって、昨日初めてしりました。
Nikeの創業者や有名なコーチ、アスリートの歴史が古い写真や展示物と一緒にかっこよくディスプレイされていて、スポーツが好きな人には、たまらないはず。
写真撮影もOKです。
ビルには、有名なアスリートの名前がついているし、通りには契約しているいろんな種類のアスリートの写真入りのバナー(旗、ですかね)が掛かっています。
しかし、アスリート音痴の私には、誰が誰だかさっぱり・・・
ここで働く人からみたら「なんだこいつ、○○も知らないの?!」と開いた口が塞がらないだろうなぁ。友達は私のアスリート音痴知ってるので、笑ってましたけど。
あ、大坂なおみさんももちろん契約してるそうです。バナーは見なかったけど。
広大な敷地内のいろんなビルを見て回るのはなかなか興味深かったです、が、今日、彼を訪ねた目的は、友達が急に亡くなってしまったから。
だから、どうするってわけではないけど。
小さな地元の出版社で、エディターとデザイナーとして働いていたふたりは、仲も良くて、それぞれ別の大きな会社に転職して、西海岸と東海岸に別れても、つきあいは続いていて、年に一度は会ってたみたい。
だから、ショックは相当なもので。
話してても、何度か彼が泣くんじゃないかと思う場面がありました。
会社のレストランじゃ、泣きたくても泣けないだろうけど。
日本もアメリカも、どちらかと言えば「悲しみをこらえる」「人前では大声で泣か(け)ない」文化ではないかと思います。
それに慣れているので、他の国の人々が亡くなった人を前に大声で泣き叫ぶ様子を見ると、ドキッとして、内心うろたえる自分がいます。
そして、そういう人たちを心のどこかで、うまく表現できないんですが、自分を抑えることができないことを、ちょっと見下す、というか・・・誤解を恐れずに言うと、ちょっと「未開」に感じてしまう、自分がいます。
だけど、それって変なのかも・・・
愛する人、大事な友達が死んでしまって、悲しみのあまり、声を限りに泣き叫んで、地面をこぶしでたたく、全身で悲しむ・・・残された家族や友人と硬く抱き合って嘆きあう・・・そのことのほうが、自然なんじゃないか・・・
昨日、ランチしている時、彼がちょっと泣きそうかなと感じた時、彼は「トイレ行ってくる」と席を立ちました。
私はつい "Don't cry" って、冗談めかして言ったけど、言ってから、はっとしました。
泣いてもいいのに。
最近になって、Fred Rogersという人が"Mister Rogers' Neighborhood"という子供のための素晴らしい番組を長年にわたって、制作・出演・放送していたことを知りました。
その彼が、人前で泣いてはいけないという文化に対して、"You can cry. I will be here with you"(泣いていいんだよ、ぼくはここに一緒にいるから)という意味の言葉を残しています。
来月、亡くなった彼の地元(ポートランド近郊)でお葬式があります。
涙を拭けるしっかりしたハンカチか小さなタオルと、ティッシュペーパーを持って、行こうと思います。
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