オレゴンから、Hi♪

アメリカ西海岸のオレゴン州から、還暦過ぎのあれこれをつぶやきます

敢然と立ち向かう女性たち

昨日(6月28日)の午前10時(東海岸時間の午後1時)から、6回目の米議会の公聴会がありました

例の2021年1月6日のアメリカ連邦議会への乱入事件についてです

証言したのは、トランプの大統領首席補佐官だったマーク・メドウズの首席補佐官を務めた、キャシディ・ハッチンソン氏

現在、26歳の女性です

キャシディ・ハッチンソン

大統領首席補佐官を補佐していた彼女は、大統領の執務室であるオーバルオフィスのすぐ近くに自分のオフィスを持ち、大統領を取り巻く他の人々やシークレット・サービスとも、頻繁にやり取りしていた訳で

その彼女が証言するのですから、それがどれくらい重要であるか、は明白です

 

彼女が語った内容は、どれも 45ならやりそうなこと なので、格別驚くことではないのですが、それを「やっぱり実際ほんとにやったんだ、あのサイコパスは・・・

というのが、私の感想です

 

バー司法長官が自分に逆らう発言をしたと知って、45は、その日のランチだったハンバーガーをダイニングルームの壁に向かって投げつけ、ケチャップで汚れた壁を拭きとる従業員をキャシディも手伝った

 

45がそういう行動をとったのはこれ一度だけではなく、テーブルクロスを引っ張り取って、その上に並んでいた食器や料理が床にぶちまけられたこともあったそうです

(甘やかされて育った子供の癇癪だよね、まったく)

 

1月6日の数日前には、6日に乱入が起こる可能性があるという情報を事前に側近は得ており、そのことは45にも報告されていました

(もちろん45は何の手も打ちませんでした)

連邦議会警察のトップもその危険性について、知らされていたそうです

(なのに議会警察が何の手も打たなかったのはなぜ?)

 

1月6日当日、演説会場が満員になっていないことが不満な45は、会場を満員にするために武器を所持している人たちもそのまま会場に入れるよう

「彼らは私に危害をくわえに来たわけではない」(注:彼らのターゲットはペンス副大統領ですから)「金属探知機を撤去しろ」と指示したそうな

この辺りのことは、この記事をどうぞ

米議会公聴会 前大統領 参加者の武器所持知りながら呼びかけた | NHK | トランプ前大統領

なるほど、だから武器を所持していた多くの支持者は、45の演説会場に入らず、会場外の芝生のエリアに集まり、そのまま連邦議会の建物へ向かったのか・・・と納得しましたよ

 

演説が終わった後は、自分も議会に行くつもりで、大統領専用車「ビースト(Beast)」に乗り込み「議会へ行く」と主張するものの、シークレットサービスから「ホワイトハウスへ戻ります」と押しとどめられ、それに激怒した45は、後部座席から運転手が握るハンドルを掴もうとし、押しとどめようとするエージェントをつき飛ばそうとした、ということです(シークレットサービスなど関係者から裏を取るのはこれからのようです)

 

ビーストの車内で激怒した45が叫んだ言葉

"I'm the f**king President. Take me up to the Capitol now.

俺を誰だと思ってる、大統領だぞ!今すぐ連邦議会に向かえ!

 

自分が制作・出演するテレビ番組でこれいうなら、別に何の問題もないけどね

 

 

そして、キャシディの上司である大統領首席補佐官、マーク・メドウズ

「このままだと、ペンス副大統領の身に危険が及ぶかもしれない」

「何か手を打たないと」

というキャシディに向かって

「会議に向かっている支持者たちがやってることは、何も間違っていない

と返したそうな・・・

 

その時、すでに暴徒と化した群衆は「ペンスをつるし首にしろ!」と連呼してたんですけどね・・・

2021年1月6日、つるされた絞首刑用の縄 (The Guardianから転載)

この勇気ある女性の証言に後押しされて、これからより厳しい追及がなされることを願うばかりです

 

そして、一連の45の暴挙に対し、アメリカという国家に忠誠を誓い、公の利益を守るために、自分の身に火の粉が降りかかる*ことを承知で、敢然と立ちあがる女性が複数いることに、感銘を受けずにはいられません

*現に、45の横暴に屈しなかった人たちや45に不利な証言した(しようとする)人たちとその家族は、ものすごい嫌がらせを受けています

 

男性ももちろんいますが、理不尽な事態に、敢然と立ち向かう女性の表情を見ていると、やはり大事なもの(通常は子どもですが)を守ろうとする母性本能のゆえなのか

と思わされます

 

45におもねる共和党員がほとんどの中、党内での孤立を覚悟で、敢然と立ち向かうリズ・チェイニー

応援しています